第55回 静岡経済同友会三協議会合同例会

11月19日(火)午後2時から、毎年この時期に開催されている三協議会合同例会が、静岡市のグランディエールを会場として開催されました。

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静岡経済同友会三協議会合同例会

川瀬一隆

本年度は、静岡協議会が担当して準備をしていただきましたが、「静岡協議会60周年記念」の周年祝賀会もかねての開催となり、多数の方の参加の中で、昨年度開催を担当した東部協議会より24名の参加をいただき交流を深めることとなりました。

式典の第1部では、基調講演としてテーマ「人材も価値を最大に高め、企業価値を向上させる人的資本経営について」の講演を、みずほリサーチ&テクノロジー社会政策コンサルティング部のヒューマンキャピタル創生チーム次長、田中文隆様にお話しをいただきました。

 最近、書面などを賑わせている人的資本経営とは何か、上場企業の中での経営マネジメントなのか、この時代の中で中小企業まで取り組んで必要性があるのか、そんな疑問も持ちながらのお話し伺いました。

企業の物差しは業績評価だけで測れない、企業の成長に大きく貢献する人材への投資状況が、どのようにされていて、それが人事の満足度にも結び付いているのか、人的資本情報と企業が取り組むべき人的投資の状況を具体的な説明が求められている現在、上場企業の企業価値を図る際に、将来の企業発展の財となる人材への投資を分かり易く、「見える化」して表現することが、投資家にとってもその企業で働いている社員にとっても安心へとつながる重要なファクトです。

 第2部では、第1部の講演内容を踏まえて、静岡協議会の皆さんに参加してもらいパネルディスカッションを行いました。話し合いのテーマは「地方における人的資本経営の実践」としてそれぞれの企業より取り組みをご紹介いただきました。

元々中小企業は、「人材は我が社の宝だ」と考えている企業はたくさんあり、多くの人材を抱えることができないこともあり、人材を大切にする考え方は昔から捉えられていたかと思います。現在は、少子高齢化社会、企業のグローバル化、新型コロナなどの世の中の変化に対して、経営は何とか対応して運営されてきたが、いざ仕事が廻り始めた現在、人口減少などもともない「人事や人材戦略」においても、ついていけない状態になっているかと思います。働く方が、企業の成長ストーリーと人への投資や人の成長、適材適所で働けているか、多様性に応じているか、このような人的資本を見える化出来る様にすることが、転職を防ぎより良い会社への貢献へとつながると思います。人口流出が続いている静岡県ではありますが、昨今では静岡県への住居移転も増えてきています。魅力ある街の創出は、住む環境もそうでありますが、働く場所の点でみてもいかに人材の価値を評価して、ひとに投資していける企業風土を作ることも大事ではないか。ということの印象をもちました。

 第3部では、各協議会の今年度の事業の報告とこれから事業計画についての発表が行われて、懇親会では、静岡協議会の10年の歩みのご紹介もあり、楽しく過ごさせて頂きました。 

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